「コロナパニック」に影響される最近の気分の落ち込み

たまには「ゆとりの寝言」と言いつつ、時事的な話題を投稿します。
最近は世間に良い話題がないですね。
あっても、あの脅威のウイルス「COVID-19」に全て打ち消されている感じ。
特にこの記事で私や読者の皆様の何かが解決するわけではないですが、ちょっと吐き出しがてら投稿します。

このもやもやした心理状態。それは必ずしも、コロナが怖い病気だから・・・だけではないと思うのです。

いろんなメディアがいろんなことを言っていて、何が真実なのか全く見えてこない状況

1月下旬、「もしかしてこの怖い新規感染症の脅威は他人事ではないかもしれない」とまだ多くの日本人は気づいてなかったと思います。
なぜなら、報道もどこか他人事のようだったから。
武漢で苦しんでいる人々の映像を見ても、「怖い」より「可哀想。早く終息すればいいのにね」という感想しか沸かなかった記憶があります。
もちろん、一抹の不安くらいはあったかもしれませんが、
直近だとデング熱やエボラ熱等、日本も他人事ではないことはありつつも
いつの間にか続報がなくなって「ああ、こんなもんか」で済んでいた経験があったので、
今回も似たようなもんだろうと高をくくっていた印象があります。

そして、2月に入っていきなり日本中が慌て始めます。

クルーズ船内で大量感染、武漢よりチャーターで帰国させた日本人は安全なのか?
日本人で初の感染発覚、日本人で初の死亡者発生
重症化するのは高齢者だけではない?20代女性重篤
WHOの発言もコロコロ変わる
終息しなければ五輪は中止

メディアを見ていても、媒体やタイミングで情報は二転三転。
楽観論・悲観論が錯綜して、何を信じたら良いかわからなくなってきます。
情報に振り回され、ただただ不安だけが積もり積もって、明るいことが考えられなくなっている状態です。
この状態が、本当に気持ち悪い・・・!!!

椎名林檎ショック

私は椎名林檎が好きなのですが、
彼女率いるバンドの東京事変が、2/26の政府による大規模イベントの自粛要請後、
大規模ライブを開催したことで世間から袋叩きにされたことは記憶に新しいです。
これで、「今大規模イベントを開くこと=国民としてあるまじき行為」だという図式が出来上がってしまった印象です。

私自身、椎名林檎を擁護することはありません。
椎名林檎は事務所の代表取締役でもあるため、「事務所の命令で仕方なく〜」という言い訳もできませんしね。
この情勢の中で、あえて流れに逆らえば批判も起きることは予想できますし、
政府が言う「拡散をできるだけ抑えるための2週間」を無視する行為に対しては多少腹を立てた側の人間です。

しかし、反響の大きさは大きく予想を超えました。
椎名林檎に対してのネット上でのバッシングはもちろん(これまでも別の話題でも散々見てきましたが)、
東京事変メンバーのTwitter等には酷い罵倒の文句が数多く並び、
掲示板では今回の行動に対する批判だけではなく、彼女の人間性や作品に対する誹謗中傷が今でもたくさん投稿されてしまう。

「声をあげることで、椎名林檎本人が判断を考え直すきっかけにしたい!」という思いが暴走してしまっている状態ならまだわかるのです。
なんとなく、今回のライブ開催は単なるきっかけで、
・今まで椎名林檎をよく思っていなかった人間がここぞとばかりに叩いている
・私と同じくコロナ騒ぎでイライラしていた人間が良い攻撃対象を見つけて叩いている
といった人々が多いように思いました。

確かに椎名林檎は誤った判断をしたと思いますが、
だからって
「あの女を吊るしあげろ」とか、
「今後日本で活動できると思うな」とか、いくら匿名でも言えますか?
彼女に対して擁護的立ち場の人間(著名人、一般人問わず)に対してまで攻撃的になれますか?
「韓国の宗教団体のように国民に土下座しろ」とまでいう人もいますが、本当にそうしてほしいんですか?
2月29日・3/1の公演は決行したものの、それ以降の公演は中止を発表しました。しかし叩き続けるのですか?

「慌てた人間」が正体を現す瞬間。ウイルスよりも人が怖い にも書きますが、
私は今回の感染症より、混乱の中なら他人に対してどんなに攻撃的であってもいいと思える人間のほうが怖いです。

不要不急の外出やイベントが続々自粛。あれもこれもなくなるかもしれない状況

私は中島みゆきの大ファンで、今年開催された彼女の人生最後のコンサートツアー「結果、オーライ」に参加しました。
福岡公演だったのですが、当時1月末で幸いまだそこまで社会が混乱していなかったので、無事に中島みゆきの歌を聞くことができました。
しかし、2/26の大阪公演を最後に、6月あたりまで予定されていたツアーの2月・3月公演の中止が決定したようです。
まだ終息しないので、おそらく4月以降も中止でしょう。
2/26日にあった公演のMC中で明日以降のツアー公演中止を発表したそうですが、
公演中止については中島みゆき自身とても悔しそうだったそうです。
ファンとしても、泣きたいくらい残念な人もいたと思います。
しかし、観客の安全や中島みゆきの安全、そして中島みゆきが「椎名林檎ショック」に書いたような
心無い人達の標的になることを考えると、それしかないと思います。

イベント関連ではそういう残念なことが続いていますが、
外食等の店舗や施設などにも自粛の波が押し寄せているのは本当に「あ、今は非常事態なんだ」と実感してしまい、精神にきます。
ズボンが破けてしまったので代わりを買いに会社帰りに店に寄れば営業時間短縮。
夜遅くまで残業後、どこかで夜ご飯を済ましていこうと飲食店に向かえば営業時間短縮。
図書館は休館。
研修も中止。
資格試験も中止。
学校は休校。

昨日まで何事もなかったかのようにあったものまで、次々と「自粛の波」に飲まれていく様子は、
すごく気分が落ち込むものです。
震災後の「不謹慎だから自粛!」ではなく、本当に必要に迫られて自粛するわけなので、
それが余計に辛いですね。
「あー、もう自粛自粛ってうんざりだ!自粛やめる!」っていう判断は、
不謹慎ムード中の自粛解禁とは違って大きなリスクを伴いますからね・・・。

「慌てた人間」が正体を現す瞬間。ウイルスよりも人が怖い

3/8にこんなツイートをしました。

状況は、このツイートの当時より確実に悪くなっています

新規感染のニュースはいろんなところで耳にしますが、
私の周りには特に感染者がいないのであまり実害は実感しないです。
しかし、目に見えて実感したことと言えば、マスクやトイレットペーパー等の生活必需品が一気に店から姿を消したことですね。
東京では食糧まで買い占めが始まり、スーパーレジの行列が1時間待ちなんてこともあったようです。
トイレットペーパーはだいぶ店に戻ってきましたが、
マスクは未だ品薄。それを買うために老人が開店4、5時間前からドラッグストア前に行列を作る光景ももはや珍しくありません

マスクやトイレットペーパーの買い占めによる品薄・それらを高値で転売する人たちの問題については、
散々ネットニュース等で見ていました。
転売云々については、本当に呆れています。
品薄を更に煽り立てるようなデマが撒かれていることについても、
怒りやら悲しみやらいろんな感情が溢れています。
混乱に乗じて必需品を買い占めて値段を吊り上げて転売して儲けるという行為は明らかにモラルに反しており、
おそらくそういった行為をしている人たちは死後地獄行きだと思います。
本人たちも、「悪いことをしている」とまで思わなくても、
「よくないことをしている」という実感はあるでしょう。(ですよね・・・?)

私がそれより怖いのは、
社会の混乱によって、人間の本質がまざまざと現れ始めたこと。
椎名林檎ショックに書いたように、
コロナの恐怖からか、人々がどこか攻撃的になったり、
「自分が助かるためならいくら買い占めてもいい。他人?知るか」みたいな態度を人々が隠さなくなったり。
社会全体が慌てて混乱しているから、しかたないことなんだとは思います。
しかし、ここまでとは・・・といった印象です。

2011年の震災後も買い占めによる品薄にはかなり困らされた記憶がありました。
「買い占めやめて」みたいな張り紙ガン無視でカップ麺や水をどっさり買って帰ったり、
ルール無視で何度も1人1品の品を何度もレジに並び直して買うような人々にはかなり腹が立ちました。
九州にいた私にとって東日本大震災の一番印象的だったのがそういう自分勝手な人々の姿だったので、
その年の「今年の漢字」が震災後支え合ったという意味を込めた「絆」だったのを見たときは「はあ?」という感想しか湧きませんでした。
震災に関しては、余震が続くものの「終わり」は何となく見えます。
不謹慎な言い方をすれば、「一番の難所は一日目に凝縮されているから、あとは復興するだけだ」となんとかポジティブに言えるのです(まあ、原発関連の問題もありましたが)
しかし、コロナウイルスについては終息の気配が見えないどころか事態はどんどん悪くなって行き、どこでこれが終わるのかまだ全くわかりません。
この状態が長引いて状況が更に悪くなる可能性もあるのです。
そんなことになったとき、人間は次にどんな本質を見せるのか・・・それが一番恐怖です。
極端に言えば、残り少ない食糧を巡って人間同士の攻撃が始まる可能性だってあるのです。

まとめ

いろいろ言ってきましたが、願いは一つ。
「はやく諸々解決して、いつものつまんない日常に戻って欲しい」
これだけ。

そして、店で普通に買い物ができるようになったら、
今回のような「万が一」に備えた備蓄に力を入れたいですね。
自分の命と安全のため。
自分が、「他人なんて知るか」といった気持ちになって買い占めに参加しないため。
本当に、平時の備えが洒落にならないほど大事だと学べたのは今回の収穫でした。